2019.03.30更新

抗真菌薬として用いられるアゾール系統

抗真菌薬は病原体である真菌の治療に用いられ、殺菌的な作用によって症状が回復します。
真菌類はカビや酵母と同じ種類で、空気中に漂うものもいれば、人の皮膚に常在菌として存在しているものもあります。
本来であれば人の免疫力で抑えられていますが、何かしらの理由で免疫力が低下すると、真菌が増殖して様々な症状を起こします。
こうした症状を治療するために用いられるのが、抗真菌薬となっており、様々な系統から適切なものを選択して治療するようになっています。
抗真菌薬は基本的にエルゴステロールと呼ばれる真菌の細胞膜に働きかけることで、細胞膜自体を破壊、または生合成を阻止して崩壊させる作用があります。

アゾール系は現在の主流となっている抗真菌薬で、エルゴステロールが合成する際の酵素を阻害することで、細胞膜が生成されるのを阻止します。
幅広い抗真菌スペクトルで様々な症状に対応し、多くは水虫やカンジダの治療に使用されています。
塗り薬としてドラッグストアにも販売されているので、目にする機会は多いでしょう。

市販の水虫薬として、ブテナロック、ダマリンエース、ラシミールなどが良く店舗で見られます。
カサカサと乾いているのか、ジュクジュクと湿っているのかによって適応する薬が変わります。
また、病院でもアゾール系が用いられます。
外用薬と内服薬のどちらにも処方できますが、爪水虫以外であれば、殆どが外用薬を用いて治療をします。
治療薬は主にアゾール系に分類されるイミダゾール系、トリアゾール系です。

ポリエン系は細胞膜そのものに結合し、穴を開けることでエルゴステロールの崩壊を促して真菌を殺菌します。
また、ポリエン系は抗生物質に分類されており、本来ならば細菌に働きかけるはずなのですが、カンジダ、クリプトコックス、アスペルギルスに適応しており、体内に感染する深在性の治療に使用されています。
飲み薬としては古い薬剤ですが、現在でも有効的な治療効果があることから、よく利用されています。

キャンディン系は細胞膜の主要成分であるβ1,3-グルカンの生成を阻害することで真菌を弱らせて滅菌する作用で、抗真菌薬の中では比較的新しいタイプとなっています。
適応症として主にカンジダ、アスペルギルスの深在性真菌症に用いられています。